近場で地球体験!
旅のスペシャリスト夫婦、伊豆大島を行く

  • 大島
  • 自然

今回ご紹介していただくのは……
くぼたびさん

東京の都心から約120km南に浮かぶ、伊豆大島。国内で47地域が認定されている日本ジオパークのひとつで、火山島ならではのダイナミックな自然が魅力です。

今回その大島を訪れたのは、旅する夫婦クリエイター「くぼたび」のゆうきさん・まなみさん。「47都道府県、すべてを主役に。」を掲げ年間300日ほど旅して暮らす、旅のスペシャリストなご夫婦です。

「視聴者の方たちが再現できる旅」をすることを大切にしているお二方の行程を通して、大島の壮大な自然環境に根差した食、温泉、宿、パワースポットなど、その魅力をお届けします!

SUMMARY

Day1

Start!!

08:20

わずか1時間45分で非日常へ!

竹芝客船ターミナル出航

竹芝客船ターミナル出航の写真

新たな発見への期待を胸に、伊豆大島へ出航!

旅の始まりは竹芝客船ターミナルから。この日は空一面白い雲が覆っていますが、残暑の厳しい季節にあって気温はとても快適。自称「プロ級の雨女」のまなみさんからすると、「晴れました!最高の旅日和です(笑)!」

くぼたびにとって3回目となる伊豆大島ですが、今回も初めて行くお店や宿、スポットに胸躍っている模様。そしてマイカーを改造してベッドを設置するほどクルマ旅のエキスパートでもあるお二人ゆえ、ドライブで巡れることも嬉しそうです。
ジェット船に乗り込む際には、階段でお互いにリュックを支え合ったりと仲良し夫婦な様子も。ビル群に囲まれた東京湾を抜け、その先に広がる海、そして島に向けて、いざ出航!

離島大好き!
大自然が楽しみ!

快晴だと暑いし
ちょうどいい!

竹芝客船ターミナル

  • ・所在地: 東京都港区海岸1-16-1
    Googleマップ
    ・TEL: 03-6721-5888(受付時間/9:00~17:15)
    ・アクセス: ゆりかもめ竹芝駅より約1分
    JR浜松町駅(北口)より徒歩約8分
    都営浅草線・大江戸線大門駅より徒歩約11分

11:25

島で愛される絶品寿司!

いざなみ

「いざなみ」のパック寿司

外観は電気店、中は島民御用達のお寿司屋さん!

わずか1時間45分で船は大島の玄関口・岡田港に到着。前日も旅だったというお二人は、道中ぐっすり眠って下船と同時に旅モードON。さすが、旅慣れています! レンタカーに乗り込み、まずは腹ごしらえ。訪れたのは、テイクアウトができる寿司店「いざなみ」。外観が電気屋というユニークな佇まいで、店主・藤井さんの友人がかつて経営していた店舗を改装したのだとか。 海鮮大好きのくぼたび夫妻、酢飯の匂いに引き寄せられるように入店!カウンターに並ぶパック寿司を前に、テンションが上がります。

「大島に来たからには!」と、二人で大島を代表する郷土料理のべっこう寿司、そしてネーミングが気になる「これ」を購入。店内に設置されたイートインスペースにて、いただきます!

べっこう寿司の
艶がそそる!

おいしい〜〜〜!!!

ピリ辛のべっこう寿司は最強の「つまみ寿司」!

べっこう寿司を頬張るまなみさん。「ぺこぺこのお腹に沁み渡る〜!」。ゆうきさんも「唐辛子の風味がいいね!」。ちなみに「べっこう」の名の由来は、青唐辛子を溶いた醤油タレに漬けた白身魚の色が、べっこう(ウミガメの甲羅の加工品)色をしていることから。魚はお店や各家庭、仕入れによって変わりますが、この日の「いざなみ」ではカンパチを使用。

全国各地でお寿司を食べてきた中、ゆうきさんからは「脂が乗っているというよりは、身がしっかりしている! ちゃんと泳いできた感じがする」と通なコメントも。事実、大島の釣り師によれば、暑さの残る時期のカンパチは筋肉質で、身が締まっているそうです。

べっこう寿司をいたく気に入ったまなみさんからは、「特にお酒のつまみにしたい! これは『つまみ寿司』だね!」というキラーフレーズも飛び出します。

ビールキメたくなっちゃう!

おまけでいただいた柚子胡椒
のカンパチにも感動!

「これ」が語る、島のゆるやかな空気感。

続いていただいた、ノーマル寿司の「これ」も絶品!ユニークな商品名の由来は、にぎり寿司のパックが個数によって数種ある中、常連のおばあちゃんが6貫入りを「これ」と呼んだのがきっかけなんだとか。

そのネーミングといい、入口の看板に書かれた「定休日:いちお〜水曜日/開店時間:そこそこ」といい、島ならではのゆるやかな感覚に、お二人もほっこり。

また、常連さんに伺ったオススメは、時折提供される「手ごね寿司」とのこと。食べられた人はラッキーかもしれません。今回、島のお寿司屋さん「いざなみ」をチョイスしたまなみさんは「私が選びました!」と胸を張ります。ゆうきさんも「とにかく美味しい!海に持って行って食べてもいいね!」と大島最初のご飯に大満足し、次の目的地へと向かいました。

コレが「これ」(笑)

手前の書は店主のお友達の
お坊さんによるもの

いざなみ

  • ・所在地: 東京都大島町元町風待31−344
    Googleマップ
    ・TEL: 04992-2-4107
    ・アクセス: 元町港より車で約6分
    ・営業時間: 10:30〜18:30
    ・駐車場: あり

12:50

火山が生んだ日本唯一の砂漠!

裏砂漠

スコリアを踏み締める音に、火山の島を感じる。

ランチの後は、三原山の裾野に広がる「裏砂漠」を目指します。大島一周道路から「月と砂漠ライン」に入ると、標高が上がるに連れて徐々に霧が立ち込めてきました。駐車場にクルマを停め、そこからは歩道を進みます。
道中「ザリッ、ザリッ…」と足元のスコリア(砕けた溶岩)を踏みしめる音が強く響き、火山島であることを実感。自然と会話の声も大きくなります。

ホワイトアウトな砂漠も趣きあり?

歩道を抜け開けた場所に出ると、足元に黒い大地=裏砂漠が広がります。日本では唯一地図に「砂漠」と記される、三原山の度重なる噴火が生んだ景色です。そしてそんな大地を覆うように、辺りは一面の霧。お二人からは「雲の中にいるみたい」「ミストサウナのよう」といった言葉が漏れます。

その大地に腰を下ろして、休憩タイム。ゆうきさんは「(ランチの)カロリー相殺だね」、まなみさんは「『雨女のプロ』の私が、ついに今回は霧女の称号もゲット!」と笑います。

お二人いわく、以前来た際には視界良好で水平線が見渡せたそう。麓から吹き上げてくる風も、海からのものでしょうか。「幻想的で霧もいいね」とは言ったものの、安全を考慮して元来た道が見えるうちに引き返しました。

ちなみに「表砂漠」も存在していますが、1950〜51年の噴火で大半が埋もれてしまったとのこと。道中では時折噴火時に備えたシェルターを見かけ、火山島であることをひしひしと感じます。

お茶が染みる〜

裏砂漠(月と砂漠ライン駐車場)

  • ・所在地: 東京都大島町差木地
    Googleマップ
    ・アクセス: 元町港から一周道路を時計回りに車で約40分
    ・駐車可能台数: 5〜6台

14:30

海風を受けてサイクリング!

サンセットパームライン

レンタサイクルで海辺を走る!

山を後にして島の中心地・元町港まで降りてきた、くぼたびのお二人。「戸井商店」にて自転車をレンタルし、シーサイドでのサイクリングを楽しむべく「サンセットパームライン」へ向かいます。裏砂漠の霧から一転、太陽が顔を出しサイクリング日和な気候に。ゆうきさんから「自転車の体になってきた!」という言葉も飛び出したところで、いざ出発!

目的地は特に決めず、マイペースで自転車を走らせます。心が動いた場所でその都度自転車を停め、太陽と心地よい海風を浴びながら景色を眺めたり。ゆうきさんは「風をダイレクトに受けながら景色を見られて最高!」、まなみさんは「運動してる感じ!」と、高揚する気持ちに合わせてペダルを漕ぐ足も加速します。

自転車最高〜!

訪れた者の目を奪う、火山が作り出した赤い丘。

大島の代表的なジオスポット、「赤禿(あかっぱげ)」にて駐輪。約3400年前の噴火時にマグマが堆積してできたという丘を散策します。

丘から見渡す海に息を飲むお二人。ゆうきさんは海に反射する直線状の太陽光を見て、「道みたい…!」と唸ります。

赤く見えるのは
鉄分が錆びたため

日没まで見ていたいね〜

歩道のため切り開かれた崖を、軽快に登るお二人。こちらでも裏砂漠同様、スコリアを踏み締めるザリザリとした音が。そして、このような砂利状の土壌に生える草の生命力にも、思わず感心してしまいます。

傾いてきた日を受けて、元町港へ向けて戻ります。日頃から各地を飛び回り、ゆうきさんに至ってはフルマラソンもこなしたりとアクティブなお二人ですが、今回はサイクリングの楽しさに改めて気づいた模様。また、元町港にある大島観光協会にて2024年10月よりレンタル開始となった電動キックボードも、整備の行き届いたサンセットパームラインにぴったりです!

ポツポツ空いた穴は、マグマに
溶け込んでいたガス成分の泡の跡

サンセットパームライン

  • ・所在地: 東京都大島町(元町港〜野田浜)
    Googleマップ
    ・アクセス: 元町港から車で約10分、自転車で約20分

戸井商店

  • ・所在地: 東京都大島町元町1丁目9-4
    Googleマップ
    ・TEL: 070-2158-4093
    ・アクセス: 元町港から徒歩約2分
    ・備考: 貸出用ヘルメット付き

一般社団法人 大島観光協会

  • ・所在地: 東京都大島町元町1-3-3
    Googleマップ
    ・TEL: 04992-2-2177
    ・アクセス: 元町港から徒歩約2分

16:25

気分は豪邸のオーナー!

Resort villa miko

一棟貸しのラグジュアリーなヴィラ!

宿を目一杯エンジョイするのがくぼたび流。そんなお二人が熱望したお宿がこちら、「Resort villa miko」。元町港からほど近い場所にある、1日1組限定の貸切宿です。

スタイリッシュな外観にテンションアップのお二人。玄関から入るとその広さ、部屋数の多さに、「すごい!ヤバい!」「廊下が延々続いてる!」「誰かの豪邸じゃなくて!?」と大興奮。全ての部屋から海が眺められる状況に、まなみさんからは「スーパーオーシャンビュー!」という言葉が漏れます。

リビングは約21畳!
ベランダの広さは700平方メートル!

目の前の海を一人(二人)占め!

一通り室内を確認したお二人、特に感激したのはバスルームとのこと。まなみさんは「目の前の芝生、その先に広がる海をお風呂で独り占めできるなんて、贅沢…!プライベートスペースだから、周りの目を気にせず入れるのも嬉しい」と大喜び。同じくお風呂大好きなゆうきさんも、「この後温泉だけれど、確実に朝風呂もしちゃうね〜」と。

お風呂をはじめルームツアーの
模様は動画でどうぞ!

二人でも、家族でも、三世代でも。過ごし方も色々!

一通り室内を見て回ったお二人。庭に出てくつろぎながら、その印象を話し合います。

「庭で夕日を眺めてゆっくりするのがよさそう。追加料金でセットを借りられるので、島の食材を買ってBBQもいいね」(ゆうき)
「カップルで贅沢に泊まるのはもちろん、12人まで泊まれるから家族や三世代旅行で使うのもいいのかなって」(まなみ)
「キッチンも充実していたし、食材を買ってきて調理するのもファミリーにはおすすめだよね」(ゆうき)

周辺に飲食店も多い元町港からほど近く、歩いて飲みに行けることもお酒大好きなお二人にとっては超重要!視聴者の方々の状況にも配慮して、タクシーを手配できることもしっかり確認。ゆうきさんが時折口にする「旅のモデルコースとして、再現できることが大事」というポリシーも垣間見ることができました。

Resort villa miko

  • ・所在地: 東京都大島町元町字神田屋敷613-41
    Googleマップ
    ・TEL: 04992-7-5222
    ・アクセス: 元町港から車で約3分/徒歩約20分
    ・チェックイン: 15:00〜(最終チェックイン18:00)
    ・チェックアウト: ~10:00

18:20

大海原を前に心身を開放!

元町浜の湯

目の前の海とともに堪能!水着で楽しむ混浴温泉。

日も沈み、夕食の前に立ち寄ったのは、海沿いにある町営温泉「元町浜の湯」。水着着用で入る、混浴の露天風呂です。入浴料300円を支払ってタオルを受け取ります。まなみさんは「おんせん♪ おんせん♪」と踊りながら更衣室へ。

外へ出てみると、無風でほどよい気温です。日中も紹介動画撮影のため立ち寄ったお二人ですが、ゆうきさんは「景色が魅力!水平線が広がって天候次第では伊豆半島、熱海、下田まで見える。伊豆方面によく行くので、次は伊豆側から大島を眺めてみたい。」とのこと。

水着の無料貸出も!

気持ちいいね〜

島民も日常的に通う、憩いの場。

二人で露天風呂に浸かります。泉質はナトリウム-塩化物泉で塩辛く、無色透明。43度の源泉かけ流しのため、湯口近くはやや高温。しばしの間お湯に身を委ね、お二人とも自然と表情が緩みます。

水着で入るスタイルの温泉自体はリゾート施設においてよく見られますが、「離島では珍しいのかな。水着で入るので、カップルや家族で行ってみんなで一緒に楽しめるよね」(まなみ)
「地元の方が日常的に通っていて、300円で入れて、かつ水着が無料レンタルで気軽に入れる。コミュニケーションの場としても使われているし、温泉を超えた魅力がある!」(ゆうき)
と、お二人には印象深かった模様。

風呂上がりは夜風が心地よく、山歩き、サイクリングと体を使った1日の疲れが癒えた様子。そしてこの後は、待ちに待った夕食タイム。ここまでビール断ちしていたお二人、下準備は万全!

元町浜の湯

  • ・所在地: 東京都大島町元町字トンチ畑882
    Googleマップ
    ・TEL: 04992-2-2870
    ・アクセス: 元町港から徒歩3分
    ・営業時間: 13:00〜19:00
    ・駐車場: 15台(無料)
    ・備考: 水着着用必須、脱衣所にシャワーあり

19:00

海・島の恵みを堪能!

海鮮茶屋 寿し光

待ちに待ちに待った、乾杯!!

まなみさんの「寿司♪ビール♪寿司♪ビール♪」という喜びの歌とともに訪れたのは、「海鮮茶屋 寿し光」。新鮮な地魚をはじめ、大島の特産品をふんだんに使用した料理を提供しています。

テーブル席へ着席し、ここまで我慢に我慢を重ねたビール(くぼたび用語で『オトナの麦ジュース』)命のまなみさん、そしてゆうきさんともに、おあずけ状態はもう限界!迷わず生ビールをふたつ注文。間髪入れず提供されたビールを手に取り、ゆうきさんの「まだ料理頼んでませんよ!」というツッコミは差し置いて、何はともあれ、乾杯!!!

うますぎる〜〜〜!!

沁みる〜!

目にも幸せな料理の数々に、お酒が止まらない!

次々と提供される料理に、ゆうきさんは「眼福よ!」と至福の表情。
最初に牡蠣へ箸を伸ばしたまなみさんは、「このお寿司屋さん、私に何杯飲ませる気!?」。一方、明日葉がお気に入りのゆうきさんは、天ぷらを。「苦味がビールと合う! 止まらない…!」と、二人揃ってビールが進みに進みます。

パリッとした食感が
さらにビールを呼ぶ!

お通しのあん肝

明日葉と白エビのかき揚げ

兵庫県産生牡蠣

ちぎりくさや

明日葉の天ぷら

刺身盛り合わせはマダイ、カンパチ、神津島産の
クロダイなど。べっこうはメダイを使用

だいぶできあがってきました

焼酎で巡る、東京の島!

中盤戦、ゆうきさんはお店で扱っている東京の島焼酎を「全制覇したい!」と注文。大島産「御神火」の水割りで島巡りスタートし、八丈島、神津島、新島…と渡って行きます。一方、まなみさんは引き続き生ビール、そしてガリサワー。お寿司とともにいただきます!

食事と並んでお酒の充実ぶりも嬉しいお二人。店長の小口さんにお話を伺うと、「島の人たちにも観光の方にも気軽に来ていただけるよう、当店ではお寿司以外にもたとえばピザなど多彩なメニューを用意しています。料理に合わせた結果、お酒の種類も多くなりましたね。」とのこと。「家族連れでも来やすいお店を心がけています」とも話していた通り、この日も多くの家族連れが来店していました。 また、2階にあるこちらのお店にはテラス席もあり、夜風が快適。1階の姉妹店となるイタリアン「レストラン&バー waka」では島食材のパスタ、ピザ、リゾット等を提供しており、こちらも逸品揃いです。

さて、心ゆくまで海鮮とお酒を堪能したゆうきさん・まなみさん。酔い覚ましにヴィラまで歩いて戻り、充実の1日目を終えました。

最高〜〜〜!!

海鮮茶屋 寿し光

  • ・所在地: 東京都大島町元町1-4-7
    Googleマップ
    ・TEL: 04992-2-0888
    ・アクセス: 元町港から徒歩2分
    ・営業時間: 昼11:00〜15:00(LO14:00)
    夜17:00〜22:00(LO21:00)

Day2

Start!!

09:00

地球を感じるスポットめぐり!

地層切断面〜筆島〜泉津の切通し

地層切断面は、大地が描くストライプ!

2日目は朝から三原山登山の予定でしたが、登山口付近はあいにくの雨と深い霧。即決でジオサイト(地球の活動が顕著に現れている地形)を3箇所巡るドライブにプラン変更。予定をガチガチに固めず、臨機応変に動けるのがくぼたびの強み!大島一周道路をクルマで進みます。

元町港から約10分ほど南へ走ると突如視界に現れるのは、ダイナミックな地層。「バームクーヘン」の愛称で知られる地層切断面です。約1万8000年分、100層以上とされる地層が描き出す模様は、なんと高さ約24メートル、長さは630メートルに渡る壮大なもの。

雨が上がって青空が覗き、断層の立体感がよりくっきり浮かび上がります。道路の反対側から見渡す海も壮観です! また、こちらのバス停にはキュートな仕掛けが施されていますので、ぜひ動画にてチェックしてみてください。

時の積み重なりを感じるね〜

筆先のように屹立する、噴火の名残り。

地層切断面から島南東部へとクルマを走らせること約15分。次にたどり着いたのは、波浮港地域にて海中から突き出す岩礁「筆島」です。

その名が現すように筆の穂先のような形状ですが、数十万年前に活動を終えた火山が波や雨に削られ、このような形になったとのこと。押し寄せる激しい波を目の当たりにして、その歴史に思いを馳せるまなみさん。熱心にシャッターを切ります。

また、この付近はかつて与謝野鉄幹、晶子夫妻をはじめ多くの文人墨客が訪れたそうで、「文学の散歩道」や、大正時代の面影を残す街並みを歩いてみるのもまた一興です。

波や霧が幻想的!

霧とともに霊感を浴びるかのような、泉津の切通し。

筆島よりクルマで北上すること約30分。大島一周道路から旧道に入ってほど近い地点にあるのが「泉津の切通し」。巨木に挟まれた階段状の小道が特徴的な、SNSでも人気のパワースポットです。以前も訪れたことがあるお二人ですが、霧がかかったことでよりスピリチュアルなものを感じた模様。

ジオサイト3ヶ所を巡ってみて、まなみさんは「今回行ったスポットはどれも特徴的。短い区間にあるのにどこも雰囲気がガラッと変わって、面白かった!」との感想。コンパクトながらも大地の鼓動を感じられる、大島ならではの時間となりました。

異世界への扉みたい…!

地層切断面

  • ・所在地: 東京都大島町野増
    Googleマップ
    ・アクセス: 元町港より車で約15分

筆島

  • ・所在地: 東京都大島町波浮港
    Googleマップ
    ・アクセス: 元町港から車で約30分

泉津の切通し

  • ・所在地: 東京都大島町泉津
    Googleマップ
    ・アクセス: 元町港から車で約15分

12:50

旅の締めは大島牛乳アイス!

ぶらっとハウス

隣の牧場から、まさに産地直送!
新鮮牛乳や地元食材を扱う農産物直売所。

旅の最後にやって来たのは、「ぶらっとハウス」。伊豆大島の新鮮な野菜や牛乳をはじめとした農畜産物、その加工品を販売する直売所です。すぐ隣には乳牛が放牧された牧場も。店員の皆さんともまるで家族と話しているような感覚で、とてもあたたかい空間です。

ぶらっとハウスでは牧場の牛乳、そして地元の野菜・果物を生かした商品開発をしており、人気のジェラートをはじめ、プリン、そしてさつまいも等を使用したロールケーキも格別です!中でも店長・村田さんのイチオシは、2024年9月発売の新製品「大島牛乳さけるチーズ」。塩味は抑えめ、しっかりとした歯応えの奥で大島牛乳の爽やかな風味が広がります。

「チーズの海で泳ぎたい!」という
まなみさんには垂涎モノ!?

大島の恵みが詰まったアイスを堪能!

さて、くぼたびのお二人は、旅の締めとして大島牛乳のアイスをいただくことに。カフェコーナーにて熟考を重ね、10種類の中からまなみさんはブルーベリーのジェラートにミニソフトを乗せた「ソフジェラ」、ゆうきさんは大島牛乳+明日葉のジェラートを注文。テラス席に移動し、楽しかった旅に乾杯!

まなみさんは「究極に新鮮!」、ゆうきさんも「うん!すぐそばに牛乳工場があって、そこから直送だもんね」と、贅沢な状況に感激。天気がいい日にはこちらのテラスから牧場の牛を眺められるため、より新鮮さを実感できるはず。明日葉のジェラートを味わうゆうきさんは、「見た目が抹茶みたいだと思ったら、風味はめっちゃ明日葉!形こそないけど、ゴロゴロ明日葉の存在を感じる」。ミルクジェラートは「なめらか!ソフトよりすっきり、牛乳感がすごい」。ここまで海鮮を存分に味わってきたお二人ですが、締めのアイスによってさらに大島の恵み、そしてその懐の深さを記憶に刻みました。

ジオスポットめぐりの
後に沁みる〜!

濃厚!

ぶらっとハウス

  • ・所在地: 東京都大島町岡田字新開87-1
    Googleマップ
    ・TEL: 04992-2-9233
    ・アクセス: 元町港より車で約10分
    ・営業時間: 9:00〜16:00

13:15

大島の旅を振り返り

岡田港出航

よく食べ、よく動いた。五感で楽しんだ伊豆大島。

レンタカーを返却し、岡田港に到着したくぼたびのお二人。出航前に大島の旅を振り返っていただきました。

「大島の旅で、まず思い出すことは?」と伺うと、
「食事ですね!海鮮好きにはたまらなかったな〜。トレッキング、自転車からの温泉、その後の海鮮とビールっていうのが本当に美味しくて!」(まなみ)
「まなみさんは最後のランチもべっこう丼。結果、2日で3食べっこう(笑)」(ゆうき)
「べっこうはめっちゃ美味しかったので、本州でも流行らせたい! 」(まなみ)
と、海鮮好きなお二人にとっては、伊豆大島の食がハート(と胃袋)を鷲掴みした模様。

「今回の旅で新たな発見はありましたか?」という質問に対しては、
「サイクリング! 旅先では久々で、風を受けながら景色を見て…というのが新鮮で楽しかった」(まなみ)
「今後の旅先でも、体動かす系のツールがあったら挑戦したいね」(ゆうき)
と、この先の旅暮らしに新たな楽しみが加わりそうです。

熱望されていた宿・Resort villa mikoについては、
「最高だった!スーパーオーシャンビューのお風呂、そしてソファーやベッドが心地良すぎて、すぐ寝ちゃった(笑)」(まなみ)
「朝風呂も最高に贅沢だった〜!」(ゆうき)
とご満悦。「宿を120%楽しむ」がルールのくぼたび流トリップにおいて、120%以上に望みが叶ったのではないでしょうか。

2日間の行程を振り返ってみて、
「昼間はめいっぱい観光やアクティビティで動いて、夜は美味しいものがいっぱいあって。よく動いてよく食べる」(ゆうき)
「で、温泉で癒されて」(まなみ)
「そうそう。温泉をはじめ、火山島ならではの食や風景を味わって、地球の壮大さを体に刻み込める。五感で楽しめる島だなって思った」(ゆうき)
と、お二人の感想からは大島の旅、そしてその背景にある地球規模の大自然を目一杯味わえたことが伝わってきました。

時間がなくても非日常を味わえる。
3回来ても、4回目も来たくなる島。

出航の時間も迫ってきたところで、締めの感想を伺います。
「週末の2日間で目一杯遊べるという気軽さと、なおかつ『非日常を味わえる大自然』みたいなところが魅力。『時間はないけど自然を満喫したい』という方には、とても来やすい島だと思います!」(ゆうき)
「大島は3回目だったけれど、何度来ても新しい発見がありますね。竹芝ターミナルから1時間45分とアクセスが良いのも魅力だし、島を1周しても1時間くらいで手軽。それなのに見どころもたくさんあるので、また4回目も5回目も来たいなって思える島でした!」(まなみ)

そんな言葉を残して、ジェット船が動き出します。きっと次に来たときにも、くぼたびのお二人は大島の新しい魅力を発見してくれることでしょう。皆さんも都会の生活に疲れたときなど、ぜひ伊豆大島に旅に出てみては。地球規模の自然体験を通して、生まれ変わった気持ちになれるかもしれません。

くぼたび

年間300日を旅して暮らす、旅クリエイター夫婦。「47都道府県、すべてを主役に。」をテーマに、SNSでの旅の発信をはじめ、自治体等の観光および発信のアドバイザーも務めます。SNS総フォロワー数は約295万人(2024年11月時点)。全国のおすすめスポットや旅のテクニック、お二人が旅を仕事にするまでの経緯が記された初の単行本『年300日旅するアラサー夫婦 くぼたび流 暮らす旅のしおり』(KADOKAWA刊)も好評発売中!

今回のご紹介したスポット

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